Saturday, December 24, 2016

食事を味わって食べれば人生のクオリティがグンと上がる

瞑想を始めてから、僕は食べ物をちゃんと味わうようになった。

そうすると、今まで忘れていた食べ物の美味しさを発見して、感動するようになった。
食事のたびに「何故、食べ物はこんなに美味いんだろう」とため息を漏らしている。
(それに日本は世界一、食事がうまい国だ! 皆、この事実を忘れているだろうが)

瞑想のフォーマルな訓練の中に「食べ物をよく味わう」というワークがある。
そう、マインドフルネスは日常のあらゆる場面に広げられる。

これは決して義務じゃない。
だけどこの習慣は、確実に人生のクオリティを上げてくれる。

思えば僕は、今までの人生のほとんどの場面で、食べ物は半分「口にかきこむだけのもの」だった。
自分ではちゃんと味わって食べていると思い込んでいたが、実は違った。
無意識に「味を感じているだけ」「腹を満たしているだけ」の状態に陥っていた。
(だって、同じ食べ物なら、食べ方によって味が変わることなんてないだろう?)

だけど今では「自分の食べ方」によって、食事という体験がまるで変わることを理解している。

たとえば出かけ中に、コンビニでチキンを買っても、以前ならば歩きながら、味も分からずに頬張っていた。
だけど、歩きながらものを食べると、味の80%は分からなくなってしまう。
そこに存在するのは「ものを食べているイメージ」だけだ。
お金を払ってイメージを食べるなんて、まったくの無駄だ。
だから今では、外で小腹を満たすときでも、立ち止まって食べる習慣が身についた。

「ものを味わって食べる」。
これを時間の無駄だと思うかどうかは、あなた次第だ。
食べ物を味わうよりも、少しでも多くの時間、スマホを触っていたいと思う人もいるかもしれない。
それは自由だ。
だが「食事を味わう」という喜びは、スマホでは得られないものだ。
食事の喜びは、他のものでは代替が効かない。

ところで、食べ物をよく味わう時に意識できるのは、味だけではない。

- 目でよく見る
- 香りを嗅ぐ
- 味を噛みしめる
- 舌触りを楽しむ
- 食事をしている環境を意識する

こういった全ての感覚が、食事を楽しむことにつながる。

こうやって物を味わって食べると、満足を味わうために「何か美味しいものを食べに行きたい」なんて、夢想し続ける必要はない。
なぜなら、目の前にある食べ物全てが、味わう対象になり、胃に満足を与えてくれるものになるからだ。
これは無料で食事のグレードをランクアップさせる方法だ。
(もちろんたまには、お金を出してとびきり美味いものを食べるのも最高だ)

こうやって、食事を「自動的な行為」から「能動的な行為」に戻してみてはどうだろうか。
僕たちの人生のクオリティを上げてくれるものは、決して高額な食事ではない。
すべての食事を「味わう」という習慣だ。


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