Saturday, November 19, 2016

「マインドフルワーク」 俺と瞑想との出会い

俺と瞑想との最初の出会いは、翻訳書の「マインドフルワーク」だった。
kindle版のサンプルをダウンロードすると、冒頭に早速、瞑想のやり方が書いてあった。

そして本を開いてから5分もせず、早速、そのワークをやってみることにした。善は急げだ。
「呼吸に集中する」「何度でも呼吸に注意を戻す」というプロセスを試してみる。
するとその途端に、心が急速に安定するのを感じ、瞑想というものに強い興味を感じた。
この先には、本当に安定した心の状態が待っているかもしれないと思った。

この本の良いところは、瞑想のいろいろな側面を紹介しすぎず、本当にシンプルなエッセンスだけを伝えているところだ。
だって、初心者の頃から「心を深く観察せよ」とか「自分が存在するということに気づけ」なんて言われても、意味がわからないだろう。
自分は幸運にも、一番最初に、本当に良い本に出会えたと思う。

そして1週間、2週間と瞑想を続けるうちに、今まで落ち着く瞬間などまるでなかった心が、だんだんと平穏を勝ち得ていった。
大げさかもしれないが、本当にずっと長い間、心の平穏なんて1秒たりとも感じたことがなくて、いつでも何かに急き立てられているような感じだったのだ。
その時は特に、大きな仕事上の悩みがあった。だけど瞑想を続けるにつれ、だんだんと職場でも不安を感じることが少なくなっていった。

たとえばその頃は、朝の出勤時に、道行く人の無神経さが本当に気になったり、他にも、ほんの少しの情報にも心を揺らされていた。
朝家を出てから職場に着くまで、30個ものネガティブな思考を繰り返して、疲弊しながらデスクにたどり着くような状態だった。

だけど今は、そんなことはない。

瞑想で心の平安さが増して以来、本当に、以前の自分はイライラしながら過ごしていたんだなと気付いた。
ちょっとした「人の無神経さ」ばかりに敏感になっていたけれど、実は本当の原因は、自分の心の不安定さだったのだ。

たとえば仕事中にも、いろいろな悩みや不安を小刻みに、何度も心の中で繰り返していた。
心の中に、こんなにもネガティブな思考が渦巻いていることに「自分自身が、気付いていなかった」ということにも、気付くことができた。

瞑想は、自分の心理状態に劇的な変化をもたらしてくれた。
今ではもう、自分自身でも以前の状態が思い出せなくなっているぐらいだ。

自己啓発の言葉は、心に響かないことの方が多い。
自己暗示の言葉は、特に逆効果になる。
勇気付けられる映画を観たって、いつも同じように感動するとは限らない。
ポジティブシンキングだって長くは続かない。

だけど「瞑想」は極めて実践的な手法だ。空理空論ではない。
自分の習慣にまで落とし込める、具体的な心のコントロール方法だ。
それが、すごく良い。本当に強力なツールだと思っている。

瞑想を始めた最初の頃は。最初は5秒も呼吸に集中できていなかった。
そして、いつも寝ながらの瞑想をしていた。
それから数ヶ月を経たのち、今では30分間も座りながらの瞑想ができるようになった。
まだまだ人生の課題は大きいが、少しずつ心のコントロール領域を広げて行っている。

全ては「マインドフルワーク」に出会ったおかげだ。


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