Tuesday, November 22, 2016

瞑想の中級者の罠 | 薄い感情、薄いイメージも呼吸から注意を逸らす

呼吸に集中するタイプの瞑想の話。

僕が瞑想を始めたばかりの頃は「ネガティブな感情」や「妄想」に、よくとらわれていた。
それはかなり強いもので、逆にそこから抜け出した時には「とらわれていたこと」にはっきりと気付いた。
「大きなマイナス」から「ゼロ」に戻った時に、マイナスの存在に気付くのは当たり前だ。

だが今では、心が安定してきて、そこまで強い感情やイメージにはとらわれなくなった。
だからこそ。感情やイメージが薄らいだ今だからこそ、僕は「注意がそれていること」に気付きにくくなった。

瞑想中、心をよく観察してみると、呼吸に集中しているはずが、ほんの少しの感情や、薄いイメージにとらわれていることに気づく。
僕は最近、彼らを放置しがちだった。
「強い感情やイメージが湧き起こらない=ちゃんと集中できている」といった曖昧な基準だった。

だが感情やイメージが強いか弱いかは、問題じゃない。
感情やイメージが弱いものであっても、それにとらわれれば、呼吸から気をそらしていることには変わりがない。
重要なのは「呼吸に集中できているかどうか」だ。

これからはより微細な心の働きを補足していきたいと思った。
まだまだ不安定な心の働きを知り、繊細な感覚を知り、より自分自身を知るチャンスになるだろう。

そう思いながら瞑想をしていると、ひさしぶりに「呼吸と自分だけになる感覚」を覚えた。たとえるならば、時間の概念が消えていく感覚だ。

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